出会いの場として活用されている出会い系サイト。手軽さがある出会い系サイトですが、よく知らないで使っていると思わぬ犯罪に巻き込まれたり、法律に抵触してしまう可能性もあります。そこで今日は、出会い系サイトを安全に楽しむために『出会い系サイト規制法』についてお話したいと思います。

 

 

出会い系サイト規制法ができた理由と背景、目的

 出会い系サイト規制法(正式名称「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」)は、平成15年に出会い系サイトの利用に起因する児童買春、その他の犯罪から児童(18歳未満の少年少女)を保護し児童の健全な育成に役立てるために制定されました。

出典:https://www.npa.go.jp/cyber/deai/business/low_revision01.html

 この出会い系サイト規制法の施行後は、出会い系サイト経由の犯罪被害にあった児童の数は一時的に減少しましたが、制定後の平成16年以降も年間千人を超える児童の犯罪被害が出続けています。また、平成18年には被害児童数は再び制定前の年間1,200人近くまで増加する事態となってしまったのです。

 そこで、平成20年5月に出会い系サイト規制法の改訂(平成20年法律第52号)を行いました。

 

改訂された規制法では何が追加されたのか

 平成20年に改訂され、追加された項目は以下の2点が中心です。

  1. 出会い系サイト事業者に対する規制の強化
  2. 児童による出会い系サイトの利用を防止するための民間活動の促進

 それぞれの内容を簡単に説明すると

  1. 「出会い系サイトの運営は未成年(児童)が使わないようにすること」
  2. 「利用者も未成年に対し、性的な関係を要求してはいけない」

となります。

 

新しい規制法の目的とは?

 この新たに組み込まれた出会い系サイト規制法では、利用者に対してインターネットにある異性を紹介する事業(出会い系サイト)を利用し、児童に対して性的関係を目的とする勧誘行為を禁止しています。

 さらに、インターネットで異性を紹介するサイト(出会い系サイト)を運営する事業者に対して規制を行い、出会い系サイトを利用した児童買春などの犯罪から児童を保護し、日本全体で健全な育成に役立てることを目的としています。

 つまり、改訂された出会い系サイト規制法は出会い系サイトを無くすための法律だけではなく、児童(18歳未満の少年少女)が犯罪被害に巻き込まれることを防止するため、事業者だけではなく、利用者に対しても注意を促し被害児童の増加を防止する目的で策定された法案なのです。

 

規制法が定める出会い系サイトの定義

 では、規制法が定めている出会い系サイトとはどんなものなのでしょうか。

 該当する出会い系サイト規制法の第2条第2号の内容を簡単に説明すると、以下の1-4の全てに当てはまる事業(出会い系サイト)となります。

  1. 面識がなく見知らぬ異性と交際を求める人に対し、その人の交際に関する情報をインターネット上の掲示板に掲載するサービスを提供している場所。
  2. 異性と交際をしたい人の異性交際に関する情報を、その他大勢の普通の利用者が見ることができるサービスがあること。
  3. インターネット上の掲示板に載せられている異性の情報を見た人の中で、交際を希望する人がいた場合、異性と交際したい同士で電子メールなど、連絡を取り合えるサービスがあること。
  4. また有料無料に限らず、これらのサービスを繰り返し提供している場所。

 となります。

 1を簡単に言うと、『自己紹介文(プロフィール)などをサイトに載せられる場所がある』ことになります。またここでの交際とは性行為だけでなく、メールや電話といった対話のコミュニケーション全てが含まれます。

 2の場合、ユーザーのプロフィールなどの交際に関する情報が、不特定多数のユーザーに閲覧が可能な環境であることです。こちらは掲示板などでの募集の書き込みに関しても該当します。

 3は出会い系サイトでは当然ある本人の写真やプロフィールといった情報を見て、課金・無課金どちらでもサイト内にメールやチャットといった連絡手段が存在すれば該当することになります。

 4は出会いの場を提供し、また上記の1~3に該当している場合は有料、無料関係なく該当するということです。

 

出会い系サイト規制法に該当しないサイトとは?

 一般的な出会い系サイトは規制法に則り上記の定義を守っていますが、出会い系サイトであるにも関わらず、上記の項目に該当していないため出会い系サイト規制法に適法されない場合も存在します。

 

相手への連絡手段

 出会い系サイト規制法では、連絡を取り合う手段として定めているのが1対1でのやり取りとなっています。なので、当人同士だけではなく、掲示板のような大人数で会話するだけの機能しかないサイトの場合、こちらの規制法に該当しないという事態になるわけです。

 

婚活サイトなどのサイトは?

 婚活や結婚相談所といったサイトは、結婚など真面目に伴侶を探しているので一見すると出会い系サイト規制法とは無関係に思われますが、異性を求めている点で該当します。ただし、異性のプロフィールといった情報を元に、直接連絡する手段がない場合は規制の対象外となります。

 

スマホの出会い系アプリは?

 実は出会い系アプリに関して、出会い系サイト規制法は基本的に該当しません。異性を求めた人物同士がメールや電話番号を掲載し連絡を取りあっても、繰り返しになりますが1対1の連絡手段を出会い系アプリの運営者が行っていない場合、該当はしないということになります。

 ただし、出会い系アプリ初の逮捕となった「年上フレンズ」アプリのように、アプリ内で1対1の連絡手段が存在すれば該当することになります。この「年上フレンズ」は、規約では「異性交際を目的とした出会い」を禁止し、異性とのサービス出会い・交際を斡旋するものではないと記載されていましたが、実態は違ったため事業者が逮捕となりました。

 

同性同士の集まりを目的としたサイトは?

 男同士、女同士といった同性を集めて話そうといった目的で書かれているサイトも、規制法では異性とのやり取りと定めているので該当しないということになります。

 

最高100万円以下の罰金!?出会い系サイトに書き込むと罰金を受ける文章

 出会い系サイトで書き込むと罰金に該当する例を挙げさせていただきます。

  1. 中学生や高校生でエッチできる子募集!!
  2. 未成年に対し性的関係を前提に交渉する書き込みです。
    相手が未成年と解った上で求めるのは、規制法に該当します。

  3. あたしとエッチしましょー(女子高校生)
  4. 自身が未成年であると明かし、相手に児童との性的関係を促す類のもの。
    こちらは募集をした側、そして未成年と理解した上で了承した相手側両者とも規制法に該当します。

  5. ③ おじさんお金あるから何でも買うから誰かデートしよ?~中・高生限定~
  6. 対償を提示し、未成年に対し性的関係を求めるものです。
    こちらは援助交際に当たり、当然ながら規制法に該当します。

  7. ○○円でデートしてもいいよ!あたしは16♀です!
  8. ③   と似た形ですが、対償を受け取ることを前提に募集する未成年、ならびに了解した上で未成年と性的関係を求めるのも該当します。

    以上4つの書き込みは、大人でも未成年の立場でも禁止されており、100万円以下の罰金を科せられます。

    また補足として、罰金とまではいかなくても推奨しないのもあります。

  9. 俺と付き合ってくれるJCかJKいないかな…
  10. こちらは性的関係や対償を提示していませんが、明確にはしていませんが未成年との関係を求めるものとして、出会い系サイト事業者の公衆閲覧防止措置の対象となります。

 

悪ふざけも処罰の対象?

 こちらに関しては確実に違反というわけではないですが、やらない方が良いとされているもので、相手が異性のフリをしていると理解した上で、①~④のような書き込みをからかい目的で行っても処罰の対象となる可能性があります。

 例え相手が同性だと解っていた、からかい目的だったとしてもそれが証明できない場合は違反となる可能性があるようです。

 また相手が男でも、未成年と理解した上で性的関係を目的とした①~④の行為をした場合は処罰の対象となる可能性があります。

 

出会い系サイトを開業・運営するにあたってに必要なこと

 出会い系サイト規制法では、出会い系サイトを事業として始めるには正式に届け出が必要となっています。 個人が勝手にサイトを作り、異性が勝手に集まっているだけとしても、そのサイトの主旨が出会いの場を目的としたモノである限り、どのような場合でも届け出は必須ということです。上記で記載した「年上フレンズ」アプリに関しても、実態が出会いを求める場であり規制の項目に該当しているにも関わらず、届け出を出していなかったため逮捕に繋がりました。

 

どこに届け出しなくてはならないのか?

 サイトがオープンする前日までに、事業の本拠となる事務所の所在地を、管轄している都道府県公安委員会へ所轄警察署長を経由して届け出をします。また廃止する場合であっても、廃止してから14日以内にその旨を報告しなくてはなりません。

 

運営する上で行ってはいけないこと

 以下の6つに該当する場合は、出会い系サイトを運営することはできなくなります。

  1. 成年被後見人若しくは被保佐人又は破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者。
  2. 禁錮以上の刑に処せられ、児童に対する罪を犯して罰金刑に処せられ、執行が終了し5年を経過していない者。
  3. 最近5年以内に事業停止命令や廃止命令に違反した者。
  4. 暴力団員や暴力団員を辞めてから5年を経過していない者。
  5. 事業者が未成年者である。
  6. 法人で、その役員のうち1~4までのいずれか又は児童に該当がある者。

 こちらは解りやすいように簡略化したものですが、詳しくはサイバー犯罪対策のホームページに書かれているので、気になった方はご覧になってみてください。

 また、出会い系サイトを運営する上で名義貸しは禁止されています。名義貸しを当人も罰則の対象となるので、届け出を出した本人が事業を運営しなくてはなりません。

 

出会い系サイト運営上の義務とは?

 出会い系サイトを運営する場合、未成年の利用を防止することが義務付けられています。

  1. 未成年の利用禁止の告知
  2. 広告や宣伝を行う際に、このサイトは未成年の利用ができない旨を告知しなくてはなりません。わざと解りにくくしたりするのは違反になります。
    またダイレクトメールなどで宣伝する場合も、必ず18禁といった未成年が利用できない内容を入れなくてはいけない決まりとなっています。

  3. 利用者に対しての伝達の義務
  4. 実際にサイトへ来た人に対して、登録などの段階で未成年ではないことを確認し、また未成年の利用はできない旨を利用者に知らせる義務です。

  5. 未成年でないことの確認
  6. 利用者に対し、免許証といった公的の身分を証明できるものの提示や、未成年では利用が難しいクレジットカードでの支払いを設定することです。
    これはサイト内のメール送信や閲覧の際に毎回提示しなくてはなりません。また利用する際にパスワードといった利用者個人の情報確認を行い、運営側が未成年でないことを把握することも義務付けられています。

 また運営側は利用者が未成年に対し児童犯罪に繋がる投稿を見つけた場合、速やかに削除といった対策を取ることも平成20年の改訂際に義務として追加されています。

 

公安委員会との関係性は?

 都道府県公安委員会はインターネット異性紹介事業者(出会い系サイト)に対し、報告又は資料提出の要求、指示、事業停止命令、事業廃止命令等を行うことができます。もし何らかの児童犯罪に繋がる投稿が確認された場合、運営者は公安委員会へ速やかに連絡を行わなければなりません。

 

出会い系サイト規制法改訂によるプロバイダー側への影響

 今回の改正法では、フィルタリングサービスの普及促進ため、出会い系サイト運営者に対し電気通信役務を提供する事業者(プロバイダ等)は、未成年が出会い系サイトを利用しないように努めるよう通知しています。また保護者に対しても、フィルタリングサービス等を利用することに努めなければならないことが明記されました。つまり利用者ではなくても、事前の備えとしてお子さんなどいらっしゃる方は、保護者として前もって対処を行っておくことが望ましい、ということです。

 

出会い系サイト規制法での罰則と罰金とは

 罰金と罰則について、この対象となるのは基本的に利用者、事業者の2つの立場が存在します。

  1. 出会い系サイトを利用している人。
  2. サイトを利用し未成年に性的関係を求めたり、児童犯罪に繋がる書き込みをした場合、最高100万円の罰金が科せられます。

  3. 出会い系サイト事業者
    • 届け出をしない事業者、名義貸しを行った者、都道府県公安委員会の指示に違反した者は、6月以下の懲役か100万円以下の罰金となります。
    • 出会い系サイトの業務停止や廃止などに従わなかった場合、1年以下の懲役か100万円以下の罰金、または両方を科せられます。

上記のほかにも様々な罰則、罰金が科せられるようになり、出会い系の健全化が進められています。

 

最後に

 『出会い系サイト規制法』についてお分かりいただけましたでしょうか?事業者側だけではなく、出会い系サイト規制法は利用するユーザーも知っておかなければならないものです。何かの犯罪に巻き込まれたり、知らずに法を犯して罪に問われることのないように、次の項目を守って楽しく出会い系サイトを利用していただければと思います。

出会い系サイト規制法に抵触しないために

  • 未成年に対し性的関係を前提に交渉する書き込みをしない
  • 相手の性別に関わらず未成年とは関わらない
  • 援助交際をほのめかすユーザとはやりとりをしない。

 

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